
そもそも「トーンアップ・トーンダウン」とは?

ヘアカラーでよく聞く「トーンアップ」「トーンダウン」。言葉としては知っていても、実際にどういう変化なのか、また自分にとってどちらが合っているのかは、意外と曖昧な方も多いのではないでしょうか?
そもそも「トーン」とは、髪の明るさ(レベル)を表す尺度のこと。一般的には、1〜15トーン程度の数値で表現され、数字が大きくなるほど明るくなります。
たとえば、黒髪は「4〜5トーン」、明るめの茶色は「8〜10トーン」、ブリーチを使ったハイトーンは「13〜15トーン」といった具合です。

トーンって“色味”のことだと思ってたんですが、実は“明るさ”だったんですね!
トーンアップ=髪色を明るくすること
「トーンアップ」とは、髪の明るさを上げる=髪色を明るくすることを指します。
元が黒髪なら、ブラウン系やベージュ系の明るいカラーにするイメージです。光を反射しやすくなるため、やわらかく透明感のある雰囲気に変わることが多く、若々しい印象を与えたいときに選ばれやすいカラー手法です。
トーンダウン=髪色を暗く落ち着かせること
一方「トーンダウン」は、今より髪を暗く落ち着かせる方向のカラー。たとえば、明るくなりすぎた髪をダークブラウンやアッシュブラック系に落ち着けたいときに使います。
「就活」「職場対応」「落ち着いた印象を持たせたい」などのシーンでも選ばれることが多く、近年では“地毛風カラー”としてナチュラル志向の女性からも支持されています。
ファッションカラーと白髪染めでは意味が少し違う?
実は「トーンアップ・ダウン」の意味合いは、白髪染めとファッションカラーで若干違ってくることも。
白髪染めの場合、「白髪をどこまでカバーしたいか」によって明るさの選択肢が変わってきます。白髪が多い人がトーンアップすると、白髪との色差が目立つこともあるため、美容師による適切な判断が必要です。

同じ“9トーン”でも、地毛・白髪の割合・色味によって印象はガラッと変わります!
まずは“トーン=明るさ”の感覚をつかもう
ヘアカラーの印象を大きく左右する「トーン」。
色味ももちろん大切ですが、「今より明るくするか?暗くするか?」という視点を持つことで、自分に合ったカラーの方向性が見えてきます。
このあと各章では、実際にどんな印象になるのか?どんなメリット・デメリットがあるのか?を詳しく解説していきます。カラーで“なりたい自分”を叶えるヒントにしてみてくださいね。

トーン調整だけで“垢抜けた”って言われる方、実はすごく多いんですよ!
トーンアップのメリット・デメリットとは?

「髪色を明るくしたい」=トーンアップは、髪の印象を大きく変える効果があります。若々しく見えたり、柔らかい印象になったりと、特にイメチェンや春夏シーズンに人気のカラー方向です。
ただし、明るくする=ブリーチや脱色の程度によっては、髪や頭皮への負担も伴います。ここでは、トーンアップのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
明るくするだけで、顔の印象がパッと変わる!
髪色が明るくなると、まず感じるのは顔まわりの印象の変化です。光を多く反射するようになるため、顔の表情が明るく見え、親しみやすく柔らかい雰囲気に。
特に30代〜50代の大人女性は、肌のくすみや顔色のトーンダウンが気になりやすい時期。そこで髪をワントーン上げることで、パッと若々しい印象に整えられるのです。

暗めの髪だと疲れて見えたけど、少し明るくしたら“元気そう”って言われました!
ファッションやメイクとの相性もUP
トーンアップすると、ファッションやメイクの幅も広がります。ベージュやくすみ系のカラー服ともなじみやすく、ヘアメイク全体が洗練された印象に。
また、髪色が明るいと、肌の明るさや透明感が引き立つこともあります。ピンク系チークや明るめリップとの相性も良くなり、若見え&華やかさがプラスされるのも大きな魅力です。

髪色に合わせてメイクを変えると、印象がぐっと垢抜けますよ◎
デメリット①:髪へのダメージリスク
明るくする=髪のメラニン色素を削るということなので、髪への負担は避けられません。特にブリーチを使うトーンアップでは、キューティクルが開き、パサつき・枝毛・切れ毛の原因になることも。
一度明るくすると、暗く戻すのも難しくなるため、「今後のカラー計画」も見据えて施術することが大切です。
デメリット②:色落ちが早く、メンテナンスが必要
トーンアップした髪は、色素が抜けやすいため、色持ちが短くなる傾向があります。
特にアッシュやグレージュなどの寒色系カラーは褪色しやすく、黄色っぽく抜けてしまうケースも。カラーシャンプーや紫シャンプーなど、退色防止アイテムとの併用が欠かせません。

最初はキレイだったのに、1ヶ月経ったら黄色くなってきてショックでした…
デメリット③:白髪が目立ちやすくなることも
40代以降で白髪が増え始めている方は、トーンアップに注意が必要です。明るくすることで白髪と地毛のコントラストが弱まり、「ぼかし」にはなるものの、隠しきれない場合もあります。
白髪が全体の30%以上ある方は、明るさと色味のバランスをしっかり考慮して選びましょう。
まとめ:トーンアップは“似合わせ”が大事!
トーンアップは、印象チェンジに大きな効果を発揮するカラー技術です。
ただし、明るくしすぎるとダメージや白髪の目立ちなどのデメリットも。肌の色や白髪量に応じて、「どこまで明るくするか?」を美容師と相談することが成功のカギになります。

明るくすればするほどイイわけじゃない。“似合うトーン”を一緒に見つけましょう
トーンダウンのメリット・デメリットとは?

「落ち着いた印象にしたい」「就職や転職で髪色を暗くしたい」そんなときに選ばれるのが“トーンダウン”です。
明るくなりすぎた髪を抑えたり、大人っぽさを演出したりするのに有効なカラー手法ですが、実はメリットだけでなく意外な注意点も。
この章では、トーンダウンの良い面とリスクを具体的に解説します。
落ち着いた大人の雰囲気に仕上がる
トーンダウン最大の魅力は、落ち着きのある大人っぽい印象を作れること。
髪色を暗くすると、キリッと引き締まって見えたり、知的・信頼感のある雰囲気を演出できます。ビジネスシーンやフォーマルな場面でも好印象を与えやすい髪色です。

職場の雰囲気に合わせて暗めにしたら、すごく“きちんと感”が出たって言われました!
白髪が目立ちにくくなる効果も!
意外かもしれませんが、白髪が目立ちにくくなるのもトーンダウンのメリットの一つ。
明るめの髪色だと、白髪とのコントラストがハッキリ出てしまいがちですが、暗めの色だと「光の反射」が減り、全体がまとまって見えるので、白髪の存在感を抑えやすくなります。

特に5〜6トーンの“やや暗めブラウン”は、白髪が浮きにくくておすすめです!
デメリット①:暗くしすぎると重たい印象に…
一方で、トーンダウンしすぎると“重たく見える”リスクもあります。
黒に近いトーンまで下げると、髪の動きやツヤが見えづらくなり、表情が暗く見えてしまうことも。
特にミディアム〜ロングヘアの方は、髪の面積が多い分、暗くしすぎると「真っ黒な塊」に見えやすく、老け見えにつながることもあるので注意が必要です。
デメリット②:元の明るさに戻しにくくなる
トーンダウンは色素を「足す」カラーなので、暗くなったあとに明るく戻すのが難しいという特徴があります。
特に、暗染めにブルーやバイオレットの色素が多く使われている場合、次回カラーで明るさが出にくくなったり、緑っぽく抜けてしまうことも。

一度暗くしたら、しばらくは明るいカラーにできないって聞いてビックリしました…
デメリット③:肌がくすんで見える場合も
トーンを落とすと、髪と肌の明暗差が強調されやすくなるため、肌の色によってはくすみ感が出てしまうケースもあります。
特にイエベ肌の方は、暗い髪色にすると顔色が悪く見えることがあるので、色味(暖色・寒色)の調整が重要です。
落ち着き感と“抜け感”のバランスが大事
トーンダウンは、シーンや年齢に応じた印象チェンジにぴったりな手法。
ただし、“暗くする=老ける”にならないよう、ツヤや透明感を損なわない色選びや、顔まわりの軽さのあるカットデザインとの組み合わせが鍵です。

“ただ暗くする”じゃなくて、“透明感を残す暗髪”にするのがプロの技ですよ
トーン調整で印象チェンジ!おすすめスタイル実例

髪の“明るさ”を少し変えるだけで、顔の印象や雰囲気ががらっと変わる。
そんな経験、ありませんか?
実はトーン調整は、大幅なカットやスタイルチェンジをしなくても、今のヘアスタイルのままで印象を変えることができる、最も手軽な“イメチェン手段”の一つです。
ここでは、実際のおすすめスタイル実例を交えながら、どんな人にどんなトーンが似合うのかをご紹介していきます。
肌色・年齢別におすすめのトーンアップ例
40代・50代の女性がトーンアップする場合、一気に明るくしすぎないのがポイント。
たとえば、地毛が4〜5トーンくらいの方であれば、7〜9トーン程度のライトブラウンにすると、白髪もぼかせてナチュラルな明るさになります。
- イエベ肌さんには…
オレンジブラウン/モカベージュ/ココアブラウンなどの“暖色系” - ブルベ肌さんには…
アッシュベージュ/ラベンダーグレージュ/ピンクブラウンなどの“寒色系+血色UPカラー”
肌と髪の明度差が大きすぎないように調整すると、自然で若々しい印象に。

明るくしたいけど浮きたくない方には、“ちょい明るめ”が絶妙にハマります
大人女性向け・自然なトーンダウン実例
明るすぎた髪を落ち着けたいときには、「地毛風カラー」が人気です。
5〜6トーンのナチュラルブラウンや、アッシュグレージュで暗めにしても、透明感のある色味なら重たくならず、上品な雰囲気に。
- 顔まわりにレイヤーを入れる
- 前髪やトップに軽さを出す
- 艶感を意識したヘアオイル仕上げ
などの工夫を加えると、“暗くしたのに垢抜けた”印象に仕上がります。

地毛に近いのに、明らかに“こなれて見える”!周りから好評です
“暗くても垢抜ける”トーンコントロールのコツ
最近は、あえて“暗めだけどオシャレ”なトーンを選ぶ方も増えています。
その秘訣は、“透け感”と“艶”のあるカラー設計。
たとえば、
- アッシュ×ネイビーでクールに
- ラベンダー×ダークブラウンで柔らかく
- グレージュ×ハイライトMIXで立体感を出す
など、同じ暗髪でも「光の抜け方」や「色のニュアンス」を仕込むことで、モードにもフェミニンにも印象操作が可能になります。

“暗髪でもオシャレ”は技術次第。黒じゃなく、“計算された暗さ”が鍵です!
なりたい印象×自分らしさ=最適トーン
印象を変えたいとき、ヘアスタイルを大きく変えるのに抵抗がある方も多いもの。
そんな時こそ、“トーンの調整”が頼りになります。
自分の肌色・白髪の量・ライフスタイルに合わせて、無理なく似合う明るさを見つけることが、美しさと扱いやすさを両立させる近道です。

“今の自分にしっくりくる色”を見つけた瞬間、皆さん表情がパッと明るくなるんです
トーンアップ・ダウンを成功させるカラーの選び方

トーンを変えることは、ただ「明るくする・暗くする」だけではなく、どんな色味でどう見せるかが非常に重要です。
特に40代以降は、肌の色味や髪質の変化によって、同じ色でも似合い方が変わることも。
この章では、トーンを調整する際に失敗しないための色味・明るさの選び方のコツを解説していきます。
トーンだけでなく“色味”とのバランスが大切
「トーン」は明るさの尺度。これに「色味(アッシュ・ピンク・オレンジなど)」が掛け合わさって、髪色が決まります。
たとえば、同じ“9トーン”でも
- アッシュブラウン → 透明感&クールな印象
- オレンジブラウン → 血色感&柔らかさを演出
- ピンクブラウン → 可愛らしさ&肌のツヤ感UP
このように、同じ明るさでも見え方が大きく変わるのです。

“なんかしっくりこない…”の正体は、実は“色味”かも。明るさだけで判断しないでくださいね!
明るくするなら寒色系?暗くするなら暖色系?
トーンアップする際には、アッシュやベージュなどの寒色系で軽さや透明感を演出しやすい傾向があります。
逆にトーンダウンでは、モカブラウンやココア系の暖色を選ぶことで、ツヤ感と柔らかさが出やすく、重たく見えにくくなります。
トーン調整 | おすすめ色味 | 印象 |
---|---|---|
トーンアップ | アッシュ・ベージュ・ラベンダー | 軽やか、若々しい、透明感 |
トーンダウン | モカブラウン・ピンクブラウン・ココア系 | 落ち着き、ツヤ、柔らかさ |
肌色やファッションの傾向と合わせて、色味を考えるとより似合う仕上がりに。

前はただ暗くしただけだったけど、今回は“赤みを足しただけ”で顔が明るく見えました!
失敗しないためのカウンセリングの受け方
カラー選びで一番大切なのは、美容師とのカウンセリング。
言葉で「明るくしたい」「暗めがいい」と伝えるだけでは、希望の仕上がりが伝わらないこともあります。
以下のような伝え方がおすすめです:
- 「今の色が〇トーンくらいに見えるけど、少し柔らかくしたい」
- 「明るくしたいけど、白髪が目立たないようにしたい」
- 「肌が黄みよりなので、合う色味を知りたい」
- 「仕事柄、明るさの上限はこれくらいです」など
また、過去に褪色してどうなったか、明るさの変化で何を感じたかなどの体験談も、美容師にとっては貴重なヒントになります。

“どう見せたいか”を共有することが、トーン選びの成功ポイントです!
自分に似合う“トーン×色味”を味方に
髪色を変える=印象を変えること。
だからこそ、明るさだけでなく色味のバランス・肌色との相性・なりたい雰囲気をトータルで考えることが大切です。
「少し明るくしたい」「トーンを落ち着かせたい」その気持ちに、似合う色を掛け合わせることで、“自分らしさ”がグッと引き立ちます。

髪色って、もっと自由に楽しんでいいんです。迷ったら私たちが全力でお手伝いしますよ!
まとめ|トーンで印象は自由自在に変えられる

「髪の色を少し明るくするだけで気分が変わった」
「暗めにトーンダウンしたら肌がきれいに見えた」
このように、トーンの変化だけでも人の印象は大きく変わります。
大きなスタイルチェンジをしなくても、髪の“明るさ”を調整するだけで
- 若々しく見える
- 肌のトーンが上がって見える
- 白髪が目立たなくなる
- 洋服やメイクが映える
といった嬉しい効果がたくさんあります。
似合うトーンは「年齢」や「好み」だけでは決まらない
似合う髪色のトーンは、単純に「若い=明るい」「年配=暗い」とは限りません。
肌の色、目の色、白髪の量、髪質、ライフスタイルなどさまざまな要素を総合して、最適な“明るさと色味”を選ぶことが重要です。
「明るくしたいけど白髪が目立つのはイヤ」
「落ち着かせたいけど老けて見えるのは困る」
そんなお悩みも、プロのカウンセリング×丁寧なカラー設計があれば、ちゃんと解決できます。

“自分に似合う色”って、こんなにしっくりくるんだって初めて感じました!
最後に:トーンチェンジで“自分らしさ”を見つけよう
髪色のトーンは、単なる「見た目の明るさ」ではありません。
それは、あなたの雰囲気や印象、そして“今の気分”までも映し出す大切なパーツ。
「なんとなくいつもと同じ」になりがちなカラーも、
ほんの少しトーンを変えるだけで、ぐっと垢抜けたり、新しい自分を発見できたりします。
もし今、髪色に悩んでいるなら──
そのヒントは、“今の自分に合う明るさ”かもしれません。

小さな変化が、大きな自信につながる。それがトーンコントロールの魅力なんです
記事まとめ
- トーンアップ=髪を明るくする。若々しく、柔らかい印象に
- トーンダウン=髪を暗くする。落ち着いた、知的な印象に
- 色味とのバランスや肌色との相性で印象は大きく変わる
- 失敗しないためにはカウンセリングとプロの技術が重要
- トーンチェンジは“自分らしさ”を見つけるきっかけにも◎