白髪をぼかすカラーの持ちはどれくらい?長持ちさせるケア方法も紹介

白髪をぼかすカラーの色持ちはどのくらい?

白髪を「隠す」のではなく、「なじませる・ぼかす」という発想で人気を集めている“白髪ぼかしカラー”。特に40〜50代の女性から、「白髪染めよりも自然で軽やかに見える」「根元が伸びても目立たないから楽」といった理由で支持されています。

では、この白髪ぼかしカラー、いったいどれくらいの期間きれいに保てるのでしょうか?

結論から言うと、白髪をぼかすカラーの色持ちは、おおよそ4〜6週間(1〜1.5ヶ月程度)が一般的です。これは、使用するカラー剤の種類、施術方法、髪の状態、生活習慣によって多少変わります。たとえば、ハイライトを多用するスタイルではブリーチを使うこともあるため、色の抜けが早く感じる方もいるでしょう。

一方で、通常の白髪染めと比べると「白髪が出てきても悪目立ちしにくい」という利点があります。白髪染めは暗めのカラーで根元からしっかり染めるため、白髪が数ミリ伸びるだけでも“プリン状態”になりやすく、それがストレスに感じる方も多いはず。しかし白髪ぼかしカラーでは、ベースが明るめでコントラストが柔らかく、ハイライトやニュアンスカラーを活かすことで、伸びても自然になじむ仕上がりになります。

特におすすめなのは、白髪が20〜40%程度ある方。中途半端な白髪量で「白髪染めにはまだ早い気がする」「でも目立つのが気になる…」という時期にぴったりです。

また、白髪ぼかしカラーは“育てるカラー”とも言われており、1回の施術で完成させるというよりも、数ヶ月かけて徐々に理想のデザインに近づけていくスタイルです。通うたびに少しずつ馴染ませていくことで、仕上がりの自然さや色持ちがよりアップしていきます。

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“白髪があってもキレイ”が叶う時代。頻繁に染めるよりも、自然に保てるって嬉しいですよね


色持ちが悪くなる原因って?

せっかくキレイに仕上げた白髪ぼかしカラー。できるだけ長く楽しみたいと思うのは当然ですよね。でも実は、普段の生活習慣やケア方法によって、色持ちは大きく左右されてしまうんです。

ここでは、美容師の視点から「色落ちしやすくなる原因」を解説します。思い当たるポイントがあれば、今日から見直してみましょう!


【原因1】熱ダメージ(ドライヤー・ヘアアイロン)

毎日のスタイリングに欠かせないドライヤーやアイロン。でも実はこれらの「熱」が、色落ちの大きな原因になります。特にヘアアイロンの180℃以上の高温は、髪のキューティクルを開かせてしまい、せっかく入れたカラーが抜けやすくなります。

毎日アイロンを使っている方は、熱から髪を守るヒートプロテクトオイルなどを使うことが重要。ドライヤーの前にも、アウトバストリートメントで髪を保護することで色持ちが良くなりますよ。


【原因2】紫外線による退色

紫外線もまた、白髪ぼかしカラーの敵です。髪はお肌よりも紫外線を吸収しやすいと言われており、長時間日光に当たることで、カラーの色素が分解されてしまうんです。

特に夏場や日差しの強い時期は要注意!外出時はUVカット効果のあるヘアミスト帽子を使って髪を守りましょう。紫外線ダメージを防ぐことは、カラーだけでなく、白髪の予防や老化ケアにもつながります。


【原因3】洗浄力の強いシャンプー

市販のシャンプーの中には、洗浄力が非常に強いものがあります。特に「硫酸系界面活性剤(ラウレス硫酸Naなど)」が入った製品は、汚れだけでなくカラーの色素まで一緒に流してしまうことがあります。

白髪ぼかしカラーをしたあとは、アミノ酸系などのマイルドなシャンプーを選ぶのが鉄則。カラー専用のアイテムや、カラーキープ処方のものがおすすめです。


【原因4】髪を濡れたままにする

意外と多いのが、お風呂上がりに髪をすぐに乾かさないという習慣。濡れた髪はキューティクルが開いたままの状態で、とてもデリケートです。そのまま放置するとカラー成分が抜けやすく、色落ちの原因に。

「自然乾燥派」な方は要注意。できるだけ早めに乾かす+低温〜中温ドライヤーを使うことで、色持ちもツヤ感も変わってきます。


【原因5】施術後すぐの洗髪・プール・温泉

白髪ぼかしカラーの施術直後の24〜48時間は、髪に色素が定着する大事な期間。この時期にシャンプーをしたり、温泉・プール・サウナに入ると、定着しきる前に色が抜けてしまう可能性があります。

施術後1〜2日はできるだけシャンプーを控え、お湯だけの洗髪やぬるめのお湯でのケアに留めておくと安心です。

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意外と知られていない原因が多いんです。ちょっとの意識で色持ちが変わりますよ!


白髪ぼかしカラーを長持ちさせるケア方法

せっかく美容室できれいに染めた白髪ぼかしカラー。できるだけ長く、美しい状態をキープしたいですよね。
白髪ぼかしは、伸びても目立ちにくいというメリットがありますが、色味そのものを保つには毎日のヘアケアがとても重要です。

ここでは、白髪ぼかしカラーの持ちを良くするための5つの具体的なケア方法をご紹介します。今日からすぐに取り入れられる内容ばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。


① カラー用シャンプーを使う

まず取り入れてほしいのが「カラーキープ処方のシャンプー」です。市販の一般的なシャンプーは洗浄力が強すぎるものも多く、色素を早く流してしまうことがあります。

おすすめは、

  • アミノ酸系シャンプー
  • カラー用・白髪染め対応シャンプー
  • 紫シャン(ムラシャン)やピンクシャンなどの色素補給系

特にベージュ系やグレージュ系で白髪をぼかしている場合は、紫シャンを週1〜2回使うと黄ばみを抑えられて◎。

💡ポイント:シャンプー前にお湯で1〜2分よく予洗いすると、泡立ちもよくなり色落ちを防げます。


② トリートメント&アウトバスケアの習慣をつける

髪のキューティクルが開いていると、カラーの色素はどんどん抜けていきます。そのため、カラー後は保湿とコーティングによる補修ケアが重要です。

  • トリートメントは根元ではなく中間〜毛先を中心に
  • 週1〜2回はインバストリートメントで集中ケア
  • お風呂上がりは必ずアウトバストリートメント(オイルやミルク)を使う

これだけで髪の質感もツヤもアップし、カラーの発色も長持ちします。


③ 乾かすときは「すぐ・やさしく・しっかり」

濡れた髪は非常にデリケートな状態。自然乾燥はキューティクルが開いたままになり、摩擦や酸化で色落ちしやすくなります。

白髪ぼかしカラーを長持ちさせるには:

  • タオルドライでやさしく水分をとる(ゴシゴシNG)
  • 洗い流さないトリートメントをなじませる
  • ドライヤーで根元からしっかり乾かす

特に「冷風仕上げ」は色素の定着を助け、ツヤも出しやすくなります。


④ 紫外線と熱から髪を守る

髪のダメージ=色落ちと考えて間違いありません。
外出時は帽子や日傘、髪用の日焼け止めスプレーなどで紫外線カットを意識しましょう。

また、毎日アイロンやコテを使う方は、ヒートプロテクト機能のあるオイルやスプレーを取り入れることで色持ちも髪の潤いも守れます。

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髪にも“UV対策”と“熱対策”が必要なんです!肌と同じようにケアしてあげてくださいね


⑤ 美容室での定期メンテナンスも大切

白髪ぼかしカラーは、1回で完結するものではなく、育てていくデザインカラー。そのため、美容室での定期的なメンテナンスも効果的です。

  • 約1〜1.5ヶ月ごとのメンテナンスカラー
  • 色素補充のトナー(色味を補う施術)
  • 髪質改善トリートメントとの併用

こうした小まめな調整をすることで、白髪ぼかしカラーがよりナチュラルで持ちの良いスタイルに仕上がります。


色が落ちてきたらどうする?リタッチ・トナーの活用法

白髪ぼかしカラーは、従来の白髪染めに比べて「色落ちしても自然に見える」点が大きな魅力。
とはいえ、時間が経つにつれて「色味が薄れてきたな」「白髪の浮きが気になってきたかも」と感じるタイミングは誰にでも訪れます。

そんなときにおすすめなのが、リタッチカラーやトナー(色素補充)を活用したメンテナンス。ここでは、色落ち後の対応法について詳しく解説します。


リタッチカラーで気になる部分だけを整える

リタッチカラーとは、根元の伸びた部分だけを染める施術のこと。
白髪ぼかしスタイルでも、白髪の量が多い方は、数週間ごとに伸びた部分の白髪が気になることがあります

この場合、ベースの明るさやデザインを保ちつつ、根元だけを自然に馴染ませることで、スタイル全体の印象をきれいにキープできます。

ポイントは「染めすぎないこと」
→ 白髪をしっかり隠すのではなく、“明るめにぼかす”ことで、伸びた部分も自然に見せることができます。

ハイライトベースの場合
→ 根元はほんのりトーンアップしてなじませるだけでOK。全体を暗くする必要はありません。


■ トナーで色味を補うという選択肢も

もうひとつの選択肢が「トナー」と呼ばれる色素補充施術です。
これは髪の表面に色素を補い、褪色してきた部分の“くすみ”や“黄ばみ”をリセットするもの。いわば“トップコート”のような役割を果たします。

トナーの特徴:

  • 髪のダメージがほとんどない
  • 明るさは変えずに色味だけを調整できる
  • 所要時間は20〜30分程度と短め
  • 美容室での料金も通常カラーよりリーズナブル

たとえば、グレージュカラーが黄ばんできたらラベンダー系のトナーで透明感をプラス、ピンク系ならピンクパールトナーで艶とやわらかさを補う…など、微調整が自由自在です。


■ 全体カラーのしすぎはNG?ぼかしカラーのリズムとは

白髪ぼかしカラーは“育てるカラー”と呼ばれる通り、毎回フルカラーをする必要はありません。
頻繁に全体染めを繰り返すと、髪へのダメージが蓄積してパサつきやすくなることも。

理想的なカラーの頻度は以下のようなイメージです:

施術内容目安の頻度内容
全体カラー2〜3ヶ月に1回ベース作り、色味チェンジ
リタッチ1〜1.5ヶ月に1回根元の伸びた白髪を馴染ませる
トナー1ヶ月に1回色味の補充、黄ばみ補正

このように、メンテナンスのサイクルを計画的に行うことで、常にナチュラルな白髪ぼかしスタイルを保つことができます。

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“染める”というより、“整える”感覚が白髪ぼかしカラーの理想的な付き合い方。無理なくキレイをキープできます!

まとめ|美しい色をキープする習慣を取り入れよう

白髪ぼかしカラーは、ただ髪色を変えるだけの施術ではありません。
それは、年齢を重ねた髪を“無理に隠す”のではなく、“自然になじませる”ことで、大人の美しさを引き出すヘアスタイルです。

特に40〜50代になると、髪の変化を実感しやすくなり、「毎月の白髪染めに疲れてきた」「もっとナチュラルで明るいカラーにしたい」と感じる方も多いはず。白髪ぼかしカラーは、そんな女性たちにぴったりの選択肢なのです。


■ 「隠す」から「活かす」へ。白髪との付き合い方を変えるだけでラクになる

これまでの白髪ケアは、「黒く染めて、完全に隠す」のが主流でした。しかし、これには限界があります。

・すぐに根元が気になる
・毎月染めないといけないストレス
・暗すぎる色が顔色をくすませて見える…

一方で、白髪ぼかしカラーなら、白髪があっても悪目立ちせず、伸びても自然に見えるという大きな利点があります。施術のたびに「全部染め直す」必要がないため、メンテナンスが圧倒的にラクになりますし、デザインの幅も広がります。


■ 白髪ぼかしカラーをキレイに保つには「無理のないリズム」と「正しいケア」が鍵

白髪ぼかしカラーは、1回で完成するものではなく、時間をかけて“育てていくカラー”です。
最初は明るさの調整やハイライトの入れ方などに慣れが必要ですが、数回通ううちに、自分の理想に近づいていきます。

大切なのは、カラー後のケアと、リタッチやトナーなど髪と相談しながら行うメンテナンス

  • カラー用シャンプーで色素を守る
  • 紫外線や熱から髪を守るアイテムを活用
  • 濡れたまま放置しない
  • 定期的なサロンケアを無理なく取り入れる

これらを習慣にするだけで、白髪ぼかしカラーはぐっと長持ちします。


■ あなたに合った“ぼかし方”は、きっと見つかる

白髪の量・髪質・明るさの希望・ライフスタイル——これらは人それぞれ。
だからこそ「あなたに合った白髪ぼかしカラー」は、美容師と相談しながら探していくのがベストです。

白髪があっても、透明感のある髪色を楽しみたい。
毎月の白髪染めの手間を減らしたい。
若々しく、でも落ち着いた印象にしたい。

そんな願いを叶えるのが、白髪をぼかすという新しい選択肢。
“白髪を隠す時代”から、“白髪を味方にする時代”へ。
髪と、そして自分自身と前向きに向き合える、大人女性のためのカラーとして、ぜひ一度試してみてください。

fiica

年齢を重ねるごとに、自分に合うカラーが見つかる楽しさも増えていきますよ!

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この記事を書いた人

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fiica 田畑 裕大

くつろげる癒し空間で、経験豊富なトップスタイリストが一人一人に合わせたヘアスタイルをご提案させていただきます