
「縮毛矯正を続けていたら、髪がパサパサになってきた…」
そんな悩みを抱えていませんか?まっすぐでツヤのある髪を目指して始めたはずの縮毛矯正。けれど、繰り返すうちに「なんだか手触りが変わってきた」「広がりやすくなった気がする」と感じる方は少なくありません。
実は、縮毛矯正は髪に大きな負担をかける施術のひとつ。適切に行わなければ、表面は整っていても内部はボロボロ…なんてことも。この記事では、縮毛矯正によるダメージの原因と、最小限に抑えるためのポイント、そして傷んでしまった髪のケア方法まで、美容師目線でわかりやすくご紹介します。
縮毛矯正を繰り返すと、なぜ髪が傷むの?
縮毛矯正は、薬剤と熱の力で髪の結合を切り、まっすぐに固定し直すという、髪にとって非常に強力な化学処理です。繰り返すことで以下のような影響が出やすくなります。
アルカリ性薬剤と熱のダブルダメージ
矯正時に使用される薬剤はアルカリ性で、キューティクルを開きながら髪内部の結合を分解します。これに高温のアイロンを加えることで、タンパク質変性が起こり、髪の内部が固くなってしまうことがあります。
髪の構造が変化し、乾燥・硬化しやすくなる
回数を重ねると、髪の“柔軟性”が失われ、硬くゴワつくように感じることも。見た目はストレートでも、水分保持力が低下しており、乾燥やパサつきが出やすくなります。
“見た目はキレイ”でも内部はボロボロなことも…
表面はツヤツヤ、でも内側はスカスカ…という状態は、“隠れダメージ”。ヘアアイロンで見た目が整っていても、実は深刻なダメージが進行している可能性もあります。

“縮毛矯正を繰り返した髪ほど丁寧に扱ってほしい”って、ほんとに思います!
縮毛矯正による傷みのサインとは?
ダメージが進行している髪は、見た目や手触りに明らかな変化が現れます。次のようなサインが出てきたら、早めの対策が必要です。
手触りがゴワゴワ・パサパサする
髪を触ったときに「ザラつく」「引っかかる」と感じたら、キューティクルが損傷している可能性大。しなやかさがなくなり、広がりやすくなってきます。
ツヤがなく、まとまりにくくなった
縮毛矯正直後はツヤがあるのに、時間が経つとバサバサ…。これは髪の水分が保てなくなっているサインです。乾燥によるうねりや広がりも現れやすくなります。
切れ毛・枝毛が増えてきたら要注意
髪がもろくなって折れやすくなると、ブロー中に切れ毛が出たり、毛先が枝毛だらけになったりします。ダメージが限界に達している証拠です。

“あれ?前より乾くの早くなった?”と感じたら、それは髪がスカスカになってるかも…!
縮毛矯正のダメージを最小限に抑える5つの方法
1. 全体矯正はやめて“必要な部分だけ”にする
髪全体を毎回縮毛矯正する必要はありません。根元だけをリタッチし、毛先は保護することで、ダメージの蓄積を防げます。
2. 髪の状態に合った薬剤を使ってもらう
“強い薬”が必ずしも良いわけではありません。髪の太さやダメージに応じて、中性〜酸性タイプの優しい薬剤を選ぶことで、髪の負担を減らせます。
3. アイロン温度と操作技術で仕上がりが変わる
熱ダメージを抑えるには、180℃以下のアイロン温度で丁寧に操作することが重要。温度が高すぎたり、長時間押し当てるとタンパク変性を招きます。
4. 自宅ケアでは保湿と熱対策がカギ
シャンプー・トリートメントは補修力の高いものを選びましょう。ドライヤー前にはヒートプロテクト(熱から守る)成分入りのアウトバスアイテムも必須です。
5. 髪質改善メニューとの併用もおすすめ
毛先に栄養を与える髪質改善トリートメントと、根元の縮毛矯正を組み合わせれば、負担を分散しながら美髪をキープできます。

“毎回全体にかけてませんか?”それ、必要ないかもしれません!
傷んでしまった髪のリカバリー方法とは?
集中補修トリートメントで内部補修を
サロンでは、ケラチン・アミノ酸系のトリートメントを使って、髪の内部をじっくり補修。家庭用のケアでは追いつかないダメージにもアプローチできます。
洗浄力の強すぎるシャンプーはNG
市販の“すっきり系”シャンプーは洗浄力が強すぎて、必要な油分まで奪ってしまうことも。アミノ酸系のマイルドなシャンプーを選びましょう。
定期的なサロンメンテナンスが効果的
3週間〜1ヶ月に1回のメンテナンスで、髪の状態を見ながら必要なケアだけを行うのがおすすめ。自分では気づきにくい進行ダメージもプロなら見逃しません。

ダメージを戻すには“コツコツケア”が一番の近道です!
まとめ|縮毛矯正とうまく付き合って、髪を守ろう
縮毛矯正は、髪を美しく整えてくれる反面、繰り返し方を間違えるとダメージが蓄積しやすい施術です。
大切なのは、“かける頻度”や“施術範囲”を見直すこと、そして日頃のケアをしっかり行うこと。美容師と相談しながら、自分の髪に合った方法で付き合っていくことで、ストレートヘアの美しさを保ちながら健康な髪を守ることができます。
「傷ませない縮毛矯正」は、施術の工夫とケアの積み重ねで叶えられます。これからも、美しいストレートヘアを長く楽しんでいきましょう!