縮毛矯正後に髪がぺたんこ…ふんわり感を取り戻す5つのスタイリング術

縮毛矯正をかけると、うねりや広がりが収まり、理想のツヤ髪が手に入ります。
しかし、その一方で「根元がペタンとつぶれてしまった…」「前髪やトップにボリュームがなくなった…」という声も少なくありません。特に40〜50代は髪のハリ・コシが低下しているため、この現象が目立ちやすくなります。
でもご安心ください。ちょっとした乾かし方やスタイリングの工夫で、縮毛矯正後でもふんわり感を取り戻すことは可能です。
この記事では、美容師が実践している5つの簡単スタイリング術をご紹介します。

なぜ縮毛矯正後に髪がぺたんこになるのか?原因を知ろう

縮毛矯正は薬剤と高温のアイロンを使って髪の形状を半永久的に変える施術です。
このプロセスで毛髪の内部結合が組み替えられ、クセやうねりが真っ直ぐになります。しかし同時に、髪のボリュームを生み出していた“自然なうねり”も失われるため、髪全体がフラットになりやすくなるのです。

特にぺたんこになりやすい原因は以下の通りです。

  • 根元までしっかり真っ直ぐに伸ばしている
    根元が立ち上がらず、頭の形に沿って髪が寝てしまう。
  • 髪のハリ・コシの低下
    年齢やダメージで髪の内部構造が弱まり、立ち上がりが維持できない。
  • 毛量や毛流の影響
    生えぐせや分け目の位置によってもボリュームが出にくくなる。
  • 施術の薬剤・アイロン操作の影響
    薬剤が強すぎたり、アイロンのテンションが強すぎると柔らかさが消える。

原因を理解することで、後述するスタイリング方法の効果も高まります。

fiica

“ぺたんこ”は必ずしも失敗ではなく、施術特性と髪質の組み合わせで起きやすい現象です。だからこそ、その後のケアで十分に改善できます!

ふんわり感を復活させるスタイリング術①|根元の立ち上げドライ

縮毛矯正後にふんわり感を出すための第一歩は、乾かし方の工夫です。
特に根元の乾かし方を変えるだけで、ボリューム感は驚くほど変わります。

ドライ前の準備

髪を洗った後、まずはタオルで優しく水分を取りましょう。ゴシゴシこすらず、タオルで挟み込むようにポンポンと水分を吸い取ります。根元がびしょびしょのまま乾かし始めると、立ち上がりがつきにくくなるので、ある程度水分をオフしておくことが大切です。

分け目をずらして乾かす

いつも同じ分け目で乾かすと、その部分がぺたんとつぶれやすくなります。乾かす時だけ一時的に分け目を逆にして、根元を起こすように風を当てると、髪がふんわり立ち上がります。乾いた後に本来の分け目に戻すと、自然なボリュームが生まれます。

下から風を送る

ドライヤーは上からではなく、下から根元に向けて風を送るのがコツ。髪を少し持ち上げながら、根元に温風を当てて乾かします。この時、髪の中間〜毛先にばかり風を当てるとパサつきの原因になるので、あくまで根元中心に。

温風→冷風でキープ

根元がふんわり立ち上がったら、最後に冷風を当てて形を固定します。冷風は髪のキューティクルを閉じ、ツヤも与えてくれるので一石二鳥です。

夜ドライで翌朝もラクに

夜のうちに根元をしっかり立ち上げて乾かすと、翌朝のスタイリングが格段にラクになります。特に前髪やトップは寝癖がつきやすいので、夜の段階で形を作っておくことが大切です。

fiica

縮毛矯正後のボリュームは、乾かし方次第で8割決まります。根元をしっかり起こしておくだけで、朝のぺたんこ問題がほぼ解消されますよ

ふんわり感を復活させるスタイリング術②|カーラーやロールブラシの活用

乾かすだけでは足りない場合は、カーラーやロールブラシを活用してさらにボリュームをプラスしましょう。

カーラーの選び方

  • 前髪やトップの根元立ち上げ:直径3〜4cmのマジックカーラー
  • 全体のふんわり感:直径5〜6cmの大きめカーラー

マジックカーラーは熱なしで使えるので、髪への負担が少なく、縮毛矯正後のデリケートな髪にも安心です。

カーラーの巻き方

  1. 髪を根元から持ち上げるようにしてカーラーをセット
  2. 毛先まで巻き込むのではなく、根元〜中間部分を意識
  3. 5〜10分程度放置(ドライヤーで軽く温風を当ててもOK)

巻いた後は、手ぐしでほぐすと自然なボリュームに仕上がります。

ロールブラシの使い方

ブローでふんわり感を出すなら、ロールブラシが便利です。髪を持ち上げながら根元にドライヤーを当て、軽く内巻きにしてから冷風で固定します。トップや前髪の立ち上げに効果的です。

fiica

カーラーやロールブラシは“やりすぎない”のがポイント。あくまで自然に見えるふんわり感を狙いましょう

ふんわり感を復活させるスタイリング術③|スタイリング剤の選び方と使い方

縮毛矯正後の髪は、ツヤは出やすい反面、ペタっとしやすくなっています。スタイリング剤の選び方を間違えると、せっかくのボリューム感が一瞬でなくなってしまうことも。ここでは「ふんわり感を出す」ためのスタイリング剤活用法をご紹介します。

軽さのあるスタイリング剤を選ぶ

オイルやバームはツヤ出しに優れていますが、使いすぎると髪の重さでボリュームがつぶれます。ふんわり感を出したいときは、軽い質感のスプレーやフォーム(ムース)がおすすめです。

  • エアリータイプのワックス:少量で髪全体をふわっと仕上げられる
  • ボリュームアップフォーム:根元につけて乾かすだけで立ち上がりやすくなる
  • 軽めのミストタイプスプレー:髪を固めず自然にキープ

根元と毛先で使い分ける

根元には軽めのフォームやミストを、毛先にはツヤ出し用のオイルを少量。これにより「根元ふんわり、毛先しっとり」のバランスが作れます。

つけすぎないのが鉄則

スタイリング剤は、“足りないかな?”と思うくらいの量から始めるのがコツ。特に縮毛矯正後は髪表面が整っているため、少量でも十分に行き渡ります。

fiica

ペタっとなる人の多くは、スタイリング剤の量や選び方が原因。軽さとキープ力のバランスを意識してくださいね


ふんわり感を復活させるスタイリング術④|アイロンの使い方の工夫

縮毛矯正をしていても、軽くカールや立ち上げを作ることは可能です。特に根元の立ち上げや毛先の動きは、カールアイロンやストレートアイロンの使い方次第で演出できます。

トップの立ち上げ

  1. トップの毛束を少量取る
  2. 根元から5cm程度離した位置にアイロンを挟む
  3. 軽く持ち上げるようにして熱を当て、すぐ離す

これだけで自然な立ち上がりが生まれます。

毛先ワンカール

毛先をほんの少し内巻きまたは外ハネにすると、動きが出てふんわり感が増します。縮毛矯正でまっすぐになった髪は、毛先の表情をつけるだけで印象が大きく変わります。

熱のかけすぎに注意

縮毛矯正後の髪は熱ダメージに弱いため、160℃前後の低温設定がおすすめ。長時間同じ場所に当てず、サッと動かすことが大切です。

fiica

アイロンは“立ち上げたいところだけ”に部分的に使うのがポイント。全体を巻く必要はありません


ふんわり感を復活させるスタイリング術⑤|日常のケアとメンテナンス

毎日のケア次第で、縮毛矯正後のボリューム感は長く保てます。

シャンプーの見直し

  • ボリュームアップ系シャンプーを使用
  • 重めの保湿系は毛先だけに使用し、根元にはつけない

トリートメントの使い方

トリートメントは毛先〜中間だけに塗布し、根元は避けることで立ち上がりを維持できます。

定期的なカット

髪が重くなると根元がつぶれやすくなるため、2〜3ヶ月に1回のカットで軽さを保ちましょう。特にトップのレイヤーはボリューム感に直結します。

縮毛矯正の頻度を調整

全体矯正を毎回かけるのではなく、リタッチ矯正にすることで根元の自然な立ち上がりを活かせます。

fiica

日常ケアの積み重ねが、ふんわり感をキープする最大の秘訣です


まとめ|縮毛矯正後も自然なふんわり感を楽しもう

縮毛矯正でぺたんこになるのは避けられない…と思っている方も多いですが、実は乾かし方・道具・ケアの組み合わせで十分改善できます。

今回ご紹介した5つの方法

  1. 根元の立ち上げドライ
  2. カーラーやロールブラシの活用
  3. 軽さのあるスタイリング剤の使い分け
  4. 部分的なアイロンテクニック
  5. 日常のケアとメンテナンス

これらを習慣化することで、縮毛矯正後でも自然なふんわり感とツヤを両立できます。

fiica

縮毛矯正は“ぺたんこ”の敵ではありません。扱いやすさと美しさを両立するためのスタイリングを、ぜひ毎日楽しんでください

こちらもおすすめ

この記事を書いた人

アバター画像

fiica 田畑 裕大

くつろげる癒し空間で、経験豊富なトップスタイリストが一人一人に合わせたヘアスタイルをご提案させていただきます