fiica 田畑 裕大 
なぜ前髪の縮毛矯正は“ぱっつん”になりやすいのか？
前髪に縮毛矯正をかけた際、「まっすぐすぎて不自然」「ぱっつんになってしまった」と感じたことはありませんか？このような現象は、髪質や施術方法が大きく関係しています。前髪は顔まわりにあるため、うねりや浮きグセが強く出やすい部分。そこへ一般的な縮毛矯正を施すと、真っ直ぐすぎるストレートになってしまいがちです。また、アイロン操作での角度ミスや、薬剤の選定ミスによって毛先に柔らかさが出ず、ラインが直線的になることで“ぱっつん感”が強まります。さらに、前髪は他の部位と比べて髪の量が少ないため、施術の力加減がそのまま仕上がりに影響しやすいのもポイントです。つまり、前髪の縮毛矯正には高度な繊細さが求められるのです。
自然な丸みを出す「アイロンワーク」のコツ
“ぱっつん”を回避するための最初のポイントは、美容師によるアイロンワークです。真っ直ぐに伸ばすのではなく、毛先にやや丸みをつけることで、ナチュラルな前髪に仕上がります。ここで重要なのが、アイロンの角度と圧のかけ方。根元は浮きすぎないように軽く押さえ、毛先は前方や斜め下方向にカールをつけるイメージで操作するのが理想です。また、前髪の中央とサイドではカーブの角度を変えることで、より顔になじむ自然な仕上がりになります。熟練の美容師であれば、顔立ちや髪質に合わせて細やかに調整してくれるはず。ストレートでも“まっすぐすぎない”柔らかな前髪は、アイロン技術にかかっています。
オーダー時に伝えるべき“希望の前髪像”
前髪の仕上がりを左右するもうひとつの要素が「カウンセリング」。施術前に希望をしっかり伝えることが失敗回避の第一歩です。「自然な丸みを残したい」「柔らかく流れるようにしたい」など、具体的なイメージを言葉で伝えるのが大切です。また、理想に近いヘアスタイルの写真を持参するのも非常に有効。「ぱっつんにはしたくない」という一言も、美容師にとっては重要な情報になります。反対に、「まっすぐにしてください」とだけ伝えると、意図せず不自然な前髪になってしまうことも。施術に入る前の対話が、あなたの満足度を大きく左右します。遠慮せずに希望をしっかり伝えましょう。
施術後の前髪ケアとスタイリングのポイント
施術直後はキレイな前髪でも、時間とともに「ぺたんこ」「変なクセがついた」と感じる方も少なくありません。そうならないためには、日常のケアとスタイリングが重要です。特に朝のブローがカギ。前髪の根元を立ち上げるように乾かし、毛先には丸みをつけることで、縮毛矯正でも自然な印象がキープできます。また、湿気対策として前髪用の軽いワックスやスプレーを使用するのも効果的です。髪がまとまりやすくなるうえに、広がりやうねりを防いでくれます。さらに、寝る前に前髪が潰れないよう、枕の素材や寝る向きにも気を配ると、朝のセットが楽になりますよ。
前髪の縮毛矯正こそ“自然さ”が命！信頼できる技術と対話がカギ
前髪の縮毛矯正は、ちょっとした工夫と丁寧な技術によって、自然な印象に仕上げることが可能です。大切なのは、「丸みを意識したアイロン操作」「明確なイメージの共有」「日常のケア」の3つのステップを押さえること。そして、あなたの髪質や顔立ちをしっかり見極めてくれる美容師との出会いも非常に重要です。気になる“ぱっつん”問題も、信頼できる技術とコミュニケーションがあれば解決できます。前髪は顔の印象を大きく左右する大切なパーツ。だからこそ、丁寧に扱って、あなたらしい魅力を引き出すスタイルを手に入れてくださいね。