
「縮毛矯正したいけど、髪が傷みそうで心配…」 そんな風に思ったこと、ありませんか?
クセを伸ばして扱いやすくしたい反面、「バサバサになったらどうしよう」「年齢的に髪のハリがなくなってきたのに、さらにダメージが増えたら…」という不安の声はとても多いんです。
でも実は、縮毛矯正=傷むというイメージはもう古いかもしれません。
いまの縮毛矯正は、技術や薬剤の進化で“ダメージを抑えながら施術する”ことが可能に。さらに、施術前後のちょっとした工夫や知識で、髪のコンディションは大きく変わります。
この記事では、傷みの原因から最新のダメージケアまで、美容師目線でわかりやすく解説していきます。傷みが心配で縮毛矯正を迷っている方、必見です!

“傷むからやめたほうがいい?”とよく聞かれますが、実は“傷めずに伸ばす方法”もあるんです!
縮毛矯正ってやっぱり傷む?ダメージ対策1:なぜ髪が傷むの?縮毛矯正で起こるダメージの正体
髪の内部構造が関係している
髪の毛は、表面を覆うキューティクルと、その内側にあるコルテックスというたんぱく質の層からできています。縮毛矯正では、この構造を一時的に変化させて、うねりをまっすぐに固定する必要があります。
その際に使用されるのが、強いアルカリ性の薬剤や高温のヘアアイロン。これらは髪の内部に働きかけてクセを伸ばす一方で、たんぱく質を変性させたり、キューティクルを剥がれやすくするなどの副作用もあります。
薬剤や熱の影響で起きるダメージ
とくにダメージが起きやすいのは、以下のような場面です:
- 髪質に合わない薬剤を使った場合
- 高温アイロンでプレスしすぎた場合
- 髪が既にダメージを受けている状態だった場合
これらが重なると、髪は乾燥しやすくなり、手触りがごわついたり、枝毛・切れ毛の原因にもなります。
年齢による影響も無視できない
とくに40代以降の髪は、水分保持力が低下し、キューティクルも薄くなりがち。そのため、若い頃よりもダメージを受けやすくなっています。
つまり、“昔と同じ施術”をすると、今は傷みやすく感じるのは当然のこと。髪の状態や年齢に合った縮毛矯正が必要なのです。

髪は繊細。強い薬剤や高温処理が一発でダメージにつながることもあるので、慎重な見極めが大切なんです
縮毛矯正ってやっぱり傷む?ダメージ対策2:傷ませないために大切なのは“薬剤選び”と“髪質診断”
髪質に合った薬剤を選ぶことが第一歩
縮毛矯正の薬剤には、アルカリ性タイプと酸性タイプがあります。アルカリ性はクセをしっかり伸ばせる一方で、髪への負担も大きい傾向があります。対して、酸性タイプはマイルドな作用で、髪のダメージを最小限に抑えられるのが特徴。
ただし、酸性ならどんな髪にもOKというわけではなく、髪の太さ・ダメージレベル・過去の履歴を見て判断する必要があります。
カウンセリングと髪質診断の重要性
信頼できるサロンでは、施術前に丁寧なカウンセリングと毛髪診断を行います。ここで「自分の髪の状態がどうか」「何が最適なのか」をしっかり把握してもらえるかが、ダメージを防ぐ最大のポイントです。
たとえば、ブリーチ歴がある髪や、加齢で細くなった髪には、弱酸性の優しい薬剤が向いています。逆に、太くてしっかりした髪には、やや強めの薬剤が必要になるケースもあります。
“ワンパターン”ではない縮毛矯正
経験豊富な美容師であれば、薬剤を部分的に変えたり、根元と毛先で施術方法を調整したりと、“オーダーメイド対応”が可能です。
このように、薬剤選びと髪質診断を徹底することで、髪への負担をぐっと減らすことができます。

お客様の髪はひとりひとり違うので、“見極め力”と“薬剤の引き出しの多さ”が本当に大事なんです!
縮毛矯正ってやっぱり傷む?ダメージ対策3:“やり方”で差がつく!施術中にダメージを減らすプロの工夫
前処理・中間処理がカギを握る
髪のコンディションを守るうえで重要なのが、薬剤を塗布する前と、アイロン施術の合間に行う「前処理・中間処理」です。
前処理では、髪内部に栄養分(アミノ酸やケラチンなど)を補給し、薬剤の浸透を緩やかにしてダメージを防ぎます。中間処理では、髪のpHバランスを整えたり、薬剤の残留を防ぐためのケア剤を使うことも。
こうしたケアを丁寧に行うことで、髪の“芯”の部分に必要以上のダメージを与えずに済むのです。
アイロンの当て方にもプロのこだわり
縮毛矯正では、高温のヘアアイロンで髪をストレートに固定しますが、この工程にも髪への負担を左右するポイントがあります。
- 温度は髪質に合わせて調整(通常130~180℃)
- プレスの強さは“必要最低限”
- 同じ部分を繰り返しアイロンしない
といった繊細なテクニックが求められます。特に年齢によって細くなった髪や、すでにダメージのある髪は、温度設定が重要です。
美容師によっては、根元・中間・毛先で温度を使い分けるなど、非常に細やかな対応をしています。
“ゆっくり・ていねいに”がダメージレスの鍵
スピード重視で流れ作業のように進めてしまうと、髪の状態に合わせた配慮ができません。
逆に、
- 施術前に時間をかけて状態をチェック
- アイロンや薬剤塗布も丁寧に確認しながら行う といった対応ができるサロンは、髪の仕上がりが見違えるほど変わってきます。

“ただ伸ばす”だけじゃなく、“どう伸ばすか”が美髪のポイントなんです
縮毛矯正ってやっぱり傷む?ダメージ対策4:施術後が肝心!縮毛矯正後の正しいケア方法
最初のシャンプーがカギ!当日はNG
縮毛矯正後、当日はシャンプーを控えるのが鉄則です。なぜなら、薬剤の効果が髪内部に安定して定着するまでには約24〜48時間かかるため。その間に洗髪してしまうと、ストレートが不安定になり、クセ戻りの原因にもなります。
また、当日の洗髪だけでなく、数日は熱めのお湯やゴシゴシ洗いも避けて、優しく扱うことが大切です。
ドライヤーの使い方にも注意
髪を乾かすときは、自然乾燥ではなく必ずドライヤーを使用しましょう。濡れたままの状態は髪が非常に傷みやすく、形も崩れやすくなります。
乾かす際は、
- 根元から毛先に向かって風を当てる
- 同じ場所に熱を当てすぎない
- 最後は冷風でキューティクルを閉じる といったポイントを守ることで、ツヤとまとまりをキープできます。
ホームケア用品の見直しも忘れずに
縮毛矯正後の髪は、とてもデリケート。普段使っているシャンプーやトリートメントも、「低刺激・保湿重視」なものに見直すのがおすすめです。
- サルフェート(硫酸系界面活性剤)フリー
- シリコン少なめorノンシリコン
- 補修成分入り(ケラチン、CMC、アミノ酸など)
こうしたアイテムを使うことで、ダメージの進行を抑え、長持ちするストレートヘアを保てます。

施術のあとは“ホームケアこそ命”。ここを頑張れば、ツヤツヤの髪がキープできますよ♪
縮毛矯正ってやっぱり傷む?ダメージ対策5:ダメージが心配な人におすすめ!髪質改善×縮毛矯正という選択肢
髪質改善メニューとは?
近年、美容業界で注目されている「髪質改善」メニュー。これは、髪の内部にアミノ酸や脂質、水分などを補給し、ダメージによって失われた成分を補修・補強することで、髪のハリ・コシ・ツヤを取り戻す施術のことです。
髪質改善と一口にいっても、酸熱トリートメントやケラチン補給トリートメントなど種類があり、サロンによって内容が異なりますが、“縮毛矯正と相性のよいケア”として取り入れられることが増えています。
縮毛矯正と髪質改善を組み合わせるメリット
- ダメージの少ない髪に整えてから施術できる
- 仕上がりにより自然な柔らかさとツヤが出る
- 髪が健康になることで、縮毛矯正の持ちもアップ
たとえば、縮毛矯正の前に髪質改善トリートメントを行い、髪の土台を整えることで薬剤の影響を和らげたり、施術後に補修系のケアを加えることで、パサつきを防ぎながらツヤをキープできます。
髪の状態に合わせた“プラン提案”が重要
髪質改善と縮毛矯正の組み合わせは、すべての髪に合うわけではありません。特に、ブリーチ毛や超ハイダメージ毛の場合は、慎重な施術判断が求められます。
そのため、経験豊富な美容師が髪の状態を丁寧にチェックし、「今回は先に髪質改善を取り入れた方が良い」「部分的に縮毛矯正をかける方が安全」など、オーダーメイドな提案をしてくれるサロンを選ぶのが安心です。

“縮毛矯正する前に髪質改善だけで落ち着くことも”あるんですよ。まずは髪の声を一緒に聞いてみましょう!